分岐点

 

きっと誰しも、人生には

 

大きな分岐点があると思う。

 

 

 

意識はしていなくとも、

 

振り返ったら”あれは分岐点だったな”

 

と思う瞬間があると思う。

 

 

 

今日は私の思う、私の分岐点だったと思う瞬間の話。

 

 

 

 

大学二年生の春。新学期。

 

 

いつもの友達と退屈な講義を後ろの方でなんとなく聞きながら

 

教科書だけは開いて

 

隣の友達と話すでもなくいつものように

 

スマホを握りしめていた時のことだった。

 

 

 

中高と一緒だった親友とまではいかないけれど

 

比較的仲の良かった友達からのLINE。

 

 

”今年の夏カンボジアいかない?”

 

 

海外には今日にがあったけれど

 

英語が苦手で理系進学をした私にこの誘いは

 

今思えばなぜだったんだろう。

 

 

ただ、特に大学で楽しいことも見つけられず

人生で初めて両想いを実感できた人と別れたばかりだった私は

 

何か変わりたくて。

 

新しいことを始めたくて。

 

”いいよ”

 

の3文字でカンボジア行きを決めた。

 

 

正確にはこの時はまだ計画倒れするだろうと思っていたかもしれない。

 

 

 

ここから友達からは

 

このツアーはどうとか、

 

日程はいつにするかとか

 

本格的な計画の内容が送られてきて

 

夏に一週間カンボジアでのスタディーツアーに参加することが

 

あっという間に決まった。

 

 

初めましての日本人大学生同士で一週間、

 

カンボジアで観光地を回ったり、

孤児院を回ったり、

地雷博物館や病院を回ったりと

 

観光だけではないカンボジアの側面に触れながら

共に生活した。

 

 

この経験が自分にとってはとても大きくて、

 

学校ではない場所でできた友人との出会いや、

実際に戦争で怪我をした人を見たこと、

小学生かそれ以下の子供に物乞いをされう気持ち、

 

そんな刺激的なできことばかりの一週間を経て、

 

帰りの飛行機では

次はどこへ行こうか、

 

そればかり考えていた。

 

 

 

それからはいつもの退屈な講義中も

電車での移動中も

何かに取り憑かれたようにスマホ

 

”旅”

 

のことばかり調べて、

旅の資金のためにバイトに明け暮れた。

 

 

今思えばこれが本当に好きなことに出会った瞬間だったと思う。

 

 

 

もし、この時カンボジアに行っていなかったら

 

今頃わたしは何をしていたんだろう、

 

 

ふとそんなことを思うことがある。